技能実習生の経験談を交えながら、実習制度の課題を指摘した斉藤善久准教授=佐賀市の県国際交流プラザ

 外国人技能実習生の現状を学ぶセミナーが21日、佐賀市の県国際交流プラザで開かれた。神戸大大学院の斉藤善久准教授(47)が実習生の事例を交えながら、制度の問題点を指摘した。

 

 実習生として日本へ送り出される前のベトナム人に、日本語を教えた経験もある斉藤氏。過去のキャリアを生かして造船会社で活躍した人がいる一方で、現地の「送り出し機関」が面接に来た受け入れ企業の業種に合わせて経歴を作成していた悪質なケースもあったことを紹介。多額の借金を抱えての来日、実習先での賃金不払いなどの実例を取り上げた。

 「日本に来る前に労働条件などの正確な情報が伝えられておらず、問題が起きた場合に行き場となる『シェルター』を行政が準備していない」と実習生の失踪が起きる背景を分析。「元々が人手不足だからやっている制度なのに、そうは言えないから国際貢献というごまかしをやっている」と制度のあり方に疑問を呈した。

 セミナーは県内で日本語教室を開く「国際コミュニケーションネットワークかけはし」が主催した。

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