志士たちの「攘夷」論について講演した中岡慎太郎館学芸員の豊田満広さん=佐賀市の佐賀城本丸歴史館

 明治維新150年にちなみ、高知県が維新ゆかりの地で開く歴史講演会が21日、佐賀市の佐賀城本丸歴史館であった。中岡慎太郎館(高知県北川村)学芸員の豊田満広さん(45)が、土佐藩の中岡慎太郎や佐賀藩の江藤新平ら志士の政治論策をひもとき、それぞれの攘夷論について解説した。

 豊田さんは、中岡の「攘夷」について「外国からの圧力を生かして危機意識を高め、近代国家をつくるためにはどうしたらいいか方向性を示すものだった」と指摘。古いしきたりや制度を廃して朝廷を中心とする国家を確立し、欧米諸国を手本にする場合は国家を形成する過程を重視するという中岡の「時勢論」(1867年)を紹介した。

 江藤については「図海策」(56年)や、京都滞在に触れた。幕府の大名統治力低下や上洛した諸藩まとまりのなさを目の当たりにし、佐賀藩自体が自前での大砲製造などを進めた当時の状況を推察した。豊田さんは「歴史に親しみ、見つめ直すことで佐賀の魅力を新たに発掘していくことにつながる」と語った。

 高知県の幕末維新博推進協議会事務局と佐賀城本丸歴史館が主催。約80人が耳を傾けた。

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