環境省は6日、2015年度の国内の温室効果ガス排出量の速報値は、二酸化炭素(CO2)換算で前年度比3・0%減の13億2100万トンとなり、2年連続で減少したと発表した。

 05年度の排出量を5・2%下回る水準で、20年度に05年度比3・8%削減する短期目標をすでに達成した形。ただ冷夏や暖冬の影響で冷暖房の使用が抑えられた一時的な要因もあり、今後も削減努力が必要だ。環境省は「このペースで削減が進めば、30年度に13年度比26%減というパリ協定の目標達成も見えてくる」としている。

 CO2を出さない再生可能エネルギーが総発電量に占める割合は14年度の12%から15%に高まった。省エネが進んで電力消費量が減り、商業施設やオフィスビル、家庭の排出量が大きく減った。

 15年度の実質国内総生産(GDP)は14年度比で0・9%増えており、経済成長を犠牲にせずに温暖化対策を講じることが可能なことを示した。

 国内の排出量は11年の東京電力福島第1原発事故後、原発の代わりに火力発電所の稼働が増えて13年度まで増加を続けたが、14年度に減少に転じ15年度も減らした。

 環境省は九州電力川内原発(鹿児島県)の再稼働による削減効果も一部はあったとしている。一方でエアコンの冷媒などに使われる強力な温室効果ガスの代替フロンの排出が増え、今後に課題を残した。

 【ズーム】日本の温室効果ガス削減目標 日本は民主党政権時の2009年、温室効果ガス排出量を20年度に1990年度比25%削減する目標を掲げたが、自民党政権時の13年に撤回し、05年度比3.8%減の緩い目標に変更した。その後、温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の交渉を通じて、30年度に13年度比で26%削減する目標を設定。さらに50年に80%の大幅削減を実現するための長期戦略作りを進めている。【共同】

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