掘立て柱建物跡-白い円が柱を埋めた跡

 今回は蔵上地区遺跡の発掘調査によって判明した、地下に残されていた奈良時代の郡衙(ぐんが)(役所)付属の倉庫跡群についてお話しします。

 蔵上地区は古代、養父(やぶ)郡に属していました。これまで養父郡衙については、地名から養父町八幡宮一帯か、あるいは蔵上集落一帯なのかと意見が分かれていましたが、蔵上地区遺跡の調査の結果、集落の北側に掘立て柱建物の高床式倉庫跡が14棟出てきました。

 当時使われていた土師器(はじき)や須恵器(すえき)も大量に出土し、中には「厨番(くりやばん)」と墨で書かれ、調理を担当する部署つまり厨房の存在をうかがわせるものも出てきました。また「〓(こん)(薬草)」と書かれた須恵器もあり、この地域の特産品として郡役所付属の倉庫内に収められ、税の一部として上納されていたようです。(鳥栖郷土研究会会長・藤瀬禎博)

※〓はくさかんむりに根のつくり部分(こん)

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