旅行大手があの手この手で訪日客の誘致に知恵を絞っている。2017年に日本を訪れた外国人の消費額は推計で初めて4兆円を突破しており、各社は途中下車ができる自由度の高い観光バスツアーを手掛けたり、地元ガイドを探すのに役立つサービスを始めたりするなどして成長する市場の取り込みに躍起だ。

 最大手のJTBはガイド付きで一部区間の利用もできる観光バスツアーを昨年4月に本格導入。スペインに本社を置くグループ会社が、欧州で展開してきた形態を日本に持ち込んだ。

 東北や北海道を巡るルートなど五つの基本コースをそろえた。1人でも申し込みがあれば催行し、交通の便が良くない場所を訪れやすくした。和歌山県の高野山や福島県の会津若松などに行きやすくなり、人気を集めているという。これまでは主にスペイン語圏の顧客向けに展開しているが、今後は英語圏の顧客の拡大も目指す。

 スキー場への誘客にも注力していく方針だ。中国政府が冬のスポーツの競技人口を増やす目標を掲げていることに着目する。訪日事業を担当する坪井泰博取締役は「最新の高級ウエアなどが売れて消費拡大にもつながる」と期待する。

 エイチ・アイ・エス(HIS)は、1月からインターネットの専用サイト「トラビー」で訪日客と地元ガイドをマッチングするサービスを始めた。国家資格の保有者に限られていた有料での通訳ガイドを誰でもできるようにする改正通訳案内士法の施行に合わせた。訪日客はサイトでガイドを探すことができる。

 イスラム教徒向けのサービスを強化したのはKNT―CTホールディングスだ。運営する宿泊予約サイトで、ホテルが礼拝用マットを貸し出しているかなどを絵文字で紹介する特集ページを展開している。【共同】

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