新年賀詞交換会では和装の参加者が壇上に並び、彩りを添えた=4日、唐津シーサイドホテル

大発会ではチュニジア(前列左から2人目)とパプアニューギニア(同3人目)の着物を披露=4日、東京証券取引所

 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて参加196カ国・地域をイメージした着物を制作する「KIMONOプロジェクト」が全国の動きと連動して唐津で始まった。制作費の募金活動と並行して、「唐津のひいな遊び」とタイアップした着物展示会、着物制作の相手国ボスニア・ヘルツェゴビナの歴史を教材にした小学校での「国際理解授業」など、文化と平和をキーワードに唐津と世界をつなげていく。

 唐津商工会議所が主催した4日の新年賀詞交換会。和装の参加者が目立ち、呉服店主でプロジェクト副実行委員長の田中勝幸さん(67)=唐津市鏡=らが「時の人」として鏡開きに加わり、新春に彩りを添えた。

 プロジェクトの主題は二つ。城下町唐津に息づく着物、茶道、焼き物など和の文化を内外に発信するとともに、2年半後の東京五輪に向けて文化も国情も違う各国が着物で輪になり「世界は一つになれる」というメッセージを送ることだ。

 着物は既に71カ国分が完成し、29カ国分を制作中。このうち出来上がった着物7、8着を「唐津のひいな遊び」期間中の3月、旧大島邸で披露する予定。ひいな遊び実行委員会メンバーで「能の里づくり」に取り組む野田旗子さん(76)=鏡=は「ひいな遊びでも着物姿での散策を呼び掛けてきた。まさにぴったり」と相乗効果を期待する。

 佐志、大志小では内戦を乗り越え平和国家を目指すボスニア・ヘルツェゴビナを題材にした授業を行う。講師には厳木町出身で同国を支援する伊藤登志子さん(72)=旧姓鶴田=を招く。原口毅・佐志小校長(57)は「唐津にいて海外を身近に感じる機会は意外と少ない。世界に目を開くきっかけにしたい」と話す。

 「KIMONOプロジェクト」は福岡県久留米市に事務局を置く一般社団法人「イマジン・ワンワールド」が提唱し、福岡市は東京五輪でホスト国となるスウェーデンとノルウェー、大阪府高槻市は青年会議所が姉妹クラブを結ぶネパールを担当するなど、取り組みと支援の輪が広がる。

 年明け4日の東京証券取引所の大発会ではチュニジアとパプアニューギニアの着物を着た女性が花を添え、11日には九州経済連合会や九州商工会議所連合会など九州4団体による「応援する会」(会長・麻生泰九経連会長)が発足した。

 唐津では事務局を唐津商工会議所に置き、300万円を目標に市民や団体、企業に寄付を呼びかけながら、デザイン案を仕上げ、10月の着物完成を目指す。

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