会談を前に、エストニアのラタス首相(左)と握手する安倍首相=12日、タリン(共同)

 【ビリニュス共同】安倍晋三首相は12日午後(日本時間同日深夜)、欧州歴訪最初の訪問国であるエストニアのラタス首相と首都タリンの首相府で会談した。2020年東京五輪・パラリンピックを見据え、「IT先進国」であるエストニアとのサイバー攻撃対策を巡る連携強化で一致した。

 両首脳は、エストニアを含むバルト3国との協力促進に向けた「日バルト協力対話」の創設でも合意。18年度に初会合を開く。核・ミサイル開発を進める北朝鮮への圧力強化も申し合わせた。

 中国の海洋進出を踏まえ、法の支配に基づく「自由で開かれた海洋秩序」の重要性を確認し、緊張を高める一方的な行動に反対することで一致した。安倍首相は、中国潜水艦が沖縄県・尖閣諸島周辺の接続水域を航行した事案が念頭にあるとみられる。

 会談後の共同記者発表で、安倍首相は北朝鮮問題に関し「核武装を認めず、圧力を最大限に高めることが必要との認識で一致したのは大変有意義だ」と述べた。ラタス氏は「国連安全保障理事会の制裁決議をきちんと履行しなければならない」と応じた。

 安倍首相は13日午前、2番目の訪問国であるラトビアを訪れ、クチンスキス首相と首都リガの首相府で会談。同国とも北朝鮮への圧力最大化に向けた連携を確認した。会談後の共同記者発表で、安倍首相は、ラトビアがバルト海の一大物流拠点であることを踏まえ「両国の経済関係をさらに促進したい」と述べた。

 安倍首相は13日午後、隣国のリトアニアに到着した。首都ビリニュスでスクバルネリス首相と会談し、北朝鮮の長距離弾道ミサイルについて「欧州全体にとって脅威だ。リトアニアと北朝鮮など国際社会の課題に緊密協力したい」と述べた。

 日本の首相がエストニア、ラトビア、リトアニアを訪れるのは初めて。

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