薬剤師から安定ヨウ素剤を受け取る地域住民=伊万里市役所

 九州電力玄海原発の5~30キロ圏(UPZ)に入る伊万里市と東松浦郡玄海町で13日、安定ヨウ素剤の事前配布があった。原子力災害時の甲状腺被ばくを防ぐための薬剤で、医師や薬剤師が保管場所や服用タイミングを解説しながら配った。

 緊急時の受け取りが困難な高齢者や障害者とその家族などが対象。全域がUPZに入る伊万里市では39世帯111人が申請、同日、市役所であった配布説明会には23世帯61人が出席した。玄海町では4世帯15人が申請し全世帯が出席した。

 県職員や医師が、使用期限は3年で期限が近づくと交換することを説明。薬の効力は服用から約24時間しかないため、国や行政の指示に従って服用することを呼びかけた。安定ヨウ素剤への過敏症やアレルギーの有無などを確認した後、薬剤師が薬を手渡した。

 運転免許を返納したという伊万里市の井手正己さん(91)は「自分では配布所に行けないので、事前配布は助かる。ただ避難そのものは不安」と明かし、玄海町の男性会社員(35)は「急いで逃げなきゃいけない時に服用できるかはわからない。服用すべきタイミングで、渡してもらった方が楽かも」と語った。

 14日には唐津市でも配布されるほか、2月初めに2回目の配布説明会がある。

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