熊本地震後の被災生活を題材にした「ネココの熊本地震日記」を手にする宮脇理子さん。「漫画だからこそ伝えられることがある」と筆を執り続ける=熊本県西原村

■被災生活漫画でリアルに

 震度7の衝撃、屋外で用を足す生活、支援物資を受け取る際の葛藤…。被災生活をリアルに描いた漫画「ネココの熊本地震日記」はインターネットで反響を呼び、冊子にした後も増刷を重ねた。

 描いたのは、地震による甚大な被害が出た熊本県西原村のアマチュア漫画家、宮脇理子さん(27)。「今後の災害に役立ててほしい」。余震が続く中、生々しい記憶が残るうちに筆を執った。

 物心ついたころから絵が得意で、小学2年で応募した雑誌で最優秀賞をもらった。授業中もずっとノートに絵を描き続け、周りから褒められると得意になった。高校は美術科に進んだが、プロを目指すため漫画を描く時間が欲しくて、勧められた大学進学を直前で断った。

 以来、起きている間中、絵を描いている。人気漫画の模写を延々と続け、少年誌の新人賞を受賞するなど着々と実力を着けた。アルバイトをしながら、出版社に作品を送り続ける生活。そんな折に起きたのが熊本地震だった。

 昨年11月、大分県佐伯市であった講演会に呼ばれ、台風被害に遭った主婦から「泣きながら読んだ」と伝えられた。「漫画を描いてありがとうって言われるなんて。本当に続けていてよかった」

 描きたいことが評価されたとき、プロになれればいいと思っている。「漫画だからこそ、伝えられることがある」。漫画の力を信じて、とにかく描き続ける。

 【メモ】 ネココの熊本地震日記 自身の体験を擬人化したネコの視点で描いた漫画で、冊子は48ページ。熊本県内の書店で380円で販売しているほか、「ネココの日記」のホームページでも購入できる(280円と送料など)。

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