インタビューに答えるロイヤルホールディングスの黒須康宏社長

 ロイヤルホールディングス(HD)の黒須康宏社長は、働き方改革の一環としてグループ中核のレストランチェーン「ロイヤルホスト」の営業時間を短縮したところ、予想とは逆に「売り上げは増えた」と語った。従業員の士気が高まってサービスの質が向上した結果「高価格帯の商品の売れ行きが良くなった」と分析した。

 ロイヤルホストでは全国220店のうち、2017年に155店超で営業時間を短縮し、全店の平均営業時間を16年実績と比べ約1時間20分短縮した。営業時間の短縮で当初は既存店の売り上げが通期で約2%減ると見込んだが、17年1~6月は累計で前年同期比1・3%増だった。

 外食産業は特に人手確保が厳しいとされる。黒須氏は共同通信のインタビューに、営業時間の短縮で「採用しづらい早朝や深夜の採用負担が減った」と説明。店舗の人手に限りがある中、「来店客が多い昼食と夕食の時間帯にパートとアルバイトの集中的な人員配置がしやすくなった」と現場からも歓迎の声が上がっていると紹介した。

 ロイヤルホストや傘下の天丼チェーン「てんや」では大半の店舗で18年から元日を一斉休業とし、脱365日営業も進める。働き方改革の推進で「経営と現場の一体感が生まれた」と成果を強調した上で「さらに付加価値の高い商品、サービスを提供できるよう経営努力を続ける」と述べた。

 一段の人手不足を見据え、ロイヤルHDは17年11月に代金の支払いをクレジットカードや電子マネーに限る飲食店の実験店舗を東京都内にオープンした。黒須氏は追加出店に加え、同じ仕組みで別の料理を提供する新たな店舗の展開にも意欲を示した。

 くろす・やすひろ 名城大卒。82年ロイヤル(現ロイヤルHD)。ロイヤルホスト副社長などを経て16年3月から現職。59歳。静岡県出身。

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