佐賀市トレーニングファーム推進協議会の水田強会長(手前)から記念品として農業日誌を贈られる研修生の西岡央真さん=佐賀市富士支所

 地域が一体となって新規就農者を育成する研修施設「トレーニングファーム」事業が佐賀市富士町でスタートした。第1期研修生として鹿島市の西岡央真さん(22)が入校。町内に定住して地元特産のホウレンソウ栽培を2年間学び、稼げる農家を目指す。

 西岡さんは鹿島実高から熊本県立農業大学校に進み、福岡県内の農業法人で1年半勤務した。就農した友人が目標を持って働いている姿に刺激を受け、「農業法人で働くより、自分で作物をつくって経営していた方が楽しいのではないかと思った」と応募を決意した。

 佐賀市富士支所で9日に開かれた入校式で、西岡さんは「農業に対するイメージは泥臭い、きつい、お金にならないと言われるが、農業とはすばらしい仕事なんだと思ってもらえる農家を目指したい」と抱負を語った。

 ホウレンソウは富士町を代表する特産物だが、人口減少や担い手の高齢化が進み、かつて130人余りいた部会員数は現在30人台に減少している。

 県や佐賀市、JAさが、県農業士などで構成し、トレーニングファームの運営主体となる推進協議会の水田強会長は「佐賀の農業、中山間の富士町の農業を新しく変える一歩ができた」と期待。専任講師を務める地元農家の小木秀樹さん(67)は「トレーニングファームがうまくいき、一人でも多くの若い人が定住してくれることを願っている」と話した。

 研修は10日からスタートし、土作りや播種(はしゅ)などの技術のほか、出荷調整や経営も学ぶ。同町藤瀬地区に建設中の研修施設は2月末に完成予定で、当面は既存のハウスを借りて学ぶ。

 トレーニングファームの取り組みは昨年から武雄市でも行われており、3組4人がキュウリ栽培を学んでいる。

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