卒業証書用の漉きたての和紙を持つ西野さん(左)と竹下茂さん

 鍋野手漉(てすき)和紙工房は嬉野市塩田町鍋野地区にある和紙工房です。

 鍋野和紙は江戸時代に農家の副業として広まり、障子、傘、ちょうちんの紙に使われました。時代の流れとともに廃れ、昭和50年代に途絶えてしまいましたが、2000年に地元商工会有志が保存会を立ち上げ、復活させました。

 保存会代表の西野俊行さん(82)は「和紙を復活させるために原料のコウゾの栽培から始めました」と紙を漉きながら歴史を語ります。コウゾは霜が降りた後に葉が落ちて皮が厚くなる厳冬のころが収穫期で、釜で蒸してから皮をはぎ、乾燥させて1年分を保存するそうです。

 漉かれた和紙はひきが強く腰があり、嬉野市内の小中学校の卒業証書や嬉野温泉あったか祭りのちょうちん、障子、書道、葉書、陶芸など幅広く使われています。

 工房では日曜日に手漉和紙体験も行っています。問い合わせは嬉野市商工会、電話0954(66)2555(地域リポーター・二宮幸枝=江北町)

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