ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)と十八銀行(長崎市)が来年4月に目指していた経営統合が延期される見通しとなった。金融庁は経営環境が厳しさを増す地銀に再編を促すが、公正取引委員会の審査が思わぬ波乱要因となった形で、地銀再編の動きに影響しそうだ。

 今回の統合は、十八銀とFFG傘下の親和銀行(長崎県佐世保市)という県内上位2行の合併を伴い、重複する約50店舗を統廃合する計画。経費削減効果も高く、金融庁は新しい再編の形として歓迎している。

 十八銀はこれまで、親和銀と熾烈(しれつ)な競争を繰り広げてきたが、県内の人口減少が進む危機感が決断を後押しした。十八銀の森拓二郎頭取は今年2月の統合合意時の記者会見で「消耗戦を延々と続けるより、一緒になって地元のために力を尽くすのがベストだ」と強調した。

 FFGと十八銀は今後、統合で圧倒的となる県内シェア引き下げのため、他行への店舗の譲渡などを迫られる可能性があるが「銀行によって融資基準も違う。普通の小売店と違い、顧客を引き継ぐ作業は大変だ」と銀行関係者は指摘する。

 これまで多かった救済合併に加えて肥後銀行(熊本市)と鹿児島銀行(鹿児島市)の強者連合が誕生するなど、再編機運は高まっていた。それだけに公取委の審査で統合がさらに難航すれば、再編に二の足を踏む銀行が出る可能性がある。【共同】

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