来年4月を目指しているふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)と十八銀行(長崎市)の経営統合が延期される見通しとなったことが7日、分かった。独占禁止法に基づく公正取引委員会の審査が長引き、株主総会など統合に必要な手続きを来春までに終えるのが困難になった。

 来年10月まで半年の遅れが見込まれ、審査の進捗(しんちょく)次第ではさらに遅れる可能性もある。重複する約50店舗を統廃合するなどとしていた統合によるコスト削減効果が得られず、グループ化が進む他の金融機関との競争でも不利に働きそうだ。

 金融庁は経営環境が厳しさを増す地銀に再編を促すが、公取委の審査で統合がさらに難航すれば、再編に二の足を踏む銀行が出る可能性がある。

 FFG傘下の親和銀行(長崎県佐世保市)と十八銀が統合後に合併する計画で、長崎県内の預金や貸出金は圧倒的なシェアになる。FFGと十八銀は、貸出金利を高止まりさせないなど健全な競争状態が保たれることを示す報告書を公取委から求められている。関係者によると、これまでに一部の書類を提出できていないという。

 公取委は今回の統合や合併による影響を詳細に調べているとみられる。FFGと十八銀が公取委の承認のために必要だと判断すれば、県内の一部店舗を他の金融機関に譲渡する可能性もある。

 FFGと十八銀は今年2月、経営統合に向けて基本合意した。当初は公取委の承認を経て8月に最終契約し、12月に臨時株主総会で統合を決議する予定だったが、審査の長期化を受け、手続きを延期していた。【共同】

 ■公取委の合併審査 企業の合併によるシェアの拡大によって競争が制限され、製品価格や貸出金利が上がって消費者に不利にならないか、公正取引委員会が独占禁止法に基づき審査する制度。企業から合併計画の届け出を受け、問題がなければ30日以内に承認する。公取委がさらに詳細な検討が必要と判断すれば、追加の報告書を求め、提出完了から90日以内に判断する。

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