県内企業の求人チラシ。人手不足感の高まりから、最低賃金よりも高い時給が目立っている

 信用調査会社の帝国データバンクが九州・沖縄の企業に実施した「最低賃金改定に関する意識調査」によると、10月の最低賃金引き上げを受け、全体の40.7%が従業員の給与体系の見直しを「実施した」「検討中」と回答し、全国平均(35.0%)を上回った。優秀な人材を確保するために引き上げに積極的な企業が多く、佐賀県内の企業も46.9%が見直しを「実施した」「検討中」と答えている。

■人材確保・定着率向上へ

 業種別で「見直した」「検討中」との回答は運輸・倉庫が50.0%で最も高く、小売り、製造、不動産を含む4業種が4割を超えた。「優秀な従業員確保」「従業員の定着率向上」など人材確保を理由に挙げた企業が目立った。

 佐賀県内の最低賃金(時給)は10月2日に21円引き上げられて過去最高の715円になった。調査によると、県内企業の最低時給額の平均は834円で、最低賃金との差は119円。最低賃金に占める差額の割合は16.6%で全国平均(16.4%)を上回った。福岡など都市部への人材流出を防ぐため、時給を高く設定している状況がうかがえる。

 最低賃金の引き上げ額については、県内企業の51.0%が「妥当」と回答。自社業績への影響は46.9%が「ない」とする一方、引き上げによる消費回復への効果は44.9%が「ない」とし、政府が目指した個人消費の押し上げ効果には懐疑的な見方が多かった。

 調査は9月に1994社を対象に実施し、747社(県内は49社)から回答があった。正社員、非正規社員の区別はなく、月給や日給の場合は時給に換算して調べている。

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