休耕田でサフランを栽培している西喜佐雄さん。室内保管することで高品質のものが育つという=鹿島市能古見の早ノ瀬地区

赤色のめしべを摘み取り、乾燥させて香辛料にするサフラン

収穫したサフラン。2017年産は約1キロを確保した

サフランの球根を植える西喜佐雄さん(右)=鹿島市能古見の早ノ瀬地区

 棚田が広がる鹿島市能古見の早ノ瀬地区で、香辛料などに用いられるサフランの生産が軌道に乗り始めている。コメ農家の西喜佐雄さん(67)が休耕田と空き家を利用して5年前に栽培を開始。昨年は約1キロを収穫した。市の後押しを受けながら特産品化を目指し、増え続ける耕作放棄地の有効活用につなげていく考えだ。

 サフランはアヤメ科の多年草で、めしべを乾燥させて香辛料にする。現在はイランなどからの輸入物がほとんどだが、大分県竹田市では特産品として栽培が進められている。国産はめしべが大きく、香味も優れており、販路拡大が期待できるという。

 早ノ瀬地区の生産農家は高齢化による担い手不足などでピーク時から半減し、休耕田が増えている。サフランは11月末に球根を植えて翌5月に掘り起こし、苗箱に入れて室内保管する。コメの裏作が可能で追肥や水やりは必要なく、高齢者でも扱いやすいことが栽培の決め手になった。

 竹田市から球根2千個を仕入れ、順調に栽培面積を増やしてきた。16度までの3年間は県や市の補助を活用し、昨年は約30アールで栽培。現在は知人などに販売する程度だが、茶や漢方薬としての需要もあり、販売価格は1グラム1200円にもなるという。

 西さんは今後、商品開発を進め、販路開拓に向けた取り組みを本格化させていく考えで、「地域の雇用創出につなげて、中山間地の耕作放棄地活用のモデルケースにできれば」と話す。

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