民謡に込められた思いを届けようと歌い上げる田嶋杏美さん

全力の歌聴いてほしい

■田嶋杏美(あずみ)さん(13)多良中2年

 「歌うことがとにかく好きで、いつも自然と口ずさんでます」。学校の昼休みは友達と一緒にはやりの歌を熱唱するほど歌への愛はやまない。
 郷土民謡を歌い継ぐ太良町の田嶋杏美(あずみ)さん(13)=多良中2年。祖母の順子さん(77)が歌っていたのを聴いて育ち、3歳で太良町の民謡「岳の新太郎さん」を歌ったテープが残っている。5歳ごろから教室で習うようになった。
 中学1年の時に民謡中学生コンクールで4位入賞した。挑んだのは北原白秋が唐津をうたい、町田嘉章が曲をつけた民謡「松浦潟」。難易度は高いが、好きな節がある。「わたしゃちらりと一目でも」。恋のせつなさが伝わるように感情を込めて歌い上げる。中学最後となる今年、この「松浦潟」で3位以内が目標だ。
 「大勢の人がいるマイクの前に立った時、よく緊張して弱気になってました」と振り返る。声が裏返ることもあり、第一声は特に難しい。それでも、歌に入れば「最大限の歌を聴いてほしいという気持ちになる」。力みすぎずに思いを歌にのせる。自信も培われた。
 幼い頃から通った教室でも今では「お姉ちゃん」に。「小さい子たちの目標になれるような歌い手になりたい」と笑顔を見せた。
 


<エール>歌の素晴らしさ伝えて

 指導者の日本民謡協会九州地区委員長・渕英詔さん(74) もともといい声と節回しを持っていたが、中学に入り、聴かせるうまさが出てきた。
祝い歌ならお祝いの雰囲気をのせる表現ができるようになった。歌は聴く人を和ませ、心を豊かにする。そうした歌の素晴らしさを伝えられる歌い手になっていってもらいたい。

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