2017年が暮れてゆく。大みそかを「大つごもり」とも言うが、これは「月が隠れる」、つまりひとつの月が終わるという意味である◆こちらは空に浮かぶ月の話だが、数日前、ラジオから小学1年生の男の子の声が流れてきた。「月に気温はありますか?」。子ども電話相談への質問だった。頭の片隅で、月では日なたと日陰では極端に気温が違うんだったな、最高気温は…と考えていたら、ラジオの先生が「結論から言うと、月に気温はありません」-。えっ?◆大気がないから、気温はないという理屈だ。「代わりに地面の温度があります」と先生。太陽の光が当たる場所は100度ぐらい、日陰はマイナス170度ぐらいで、と説明が続き、なるほど月に気温はなかったか、とうなってしまった◆振り返れば、サプライズに満ちた1年だった。トランプ大統領誕生で幕を明け、北朝鮮によるミサイル・核開発に振り回され、若者の心の隙間につけこむ猟奇殺人に戦慄(せんりつ)した。森友・加計問題に揺れた政治は、都議選で大敗を喫した自民が、衆院選で大勝。降りやまぬ九州北部豪雨に、うらめしく天を仰ぐ日もあった◆日々のニュースを追いかけながら、真空に浮かぶ月の表面のように熱くなったり冷たくなったり。さて、新しい年はどうだろう。願わくば、うれしいサプライズの連続を。(史)

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