林芳正文部科学相は26日の閣議後記者会見で、長時間労働が深刻な教員の働き方改革に向けて文科省が取り組む「緊急対策」を正式に公表した。教員が担う業務を明確にしたモデル案を作成することを盛り込み、時間管理の徹底へ意識改革を促した。教職員の業務量を一元管理する組織を省内に新設することや、勤務時間の上限を今後具体的に示すことも明記した。

 林氏は「長時間勤務を見直し、自らを研さんする機会を持ち、さらに効果的な教育活動へとつなげてほしい」と述べた。

 中教審は22日、働き方改革実現に向けた方策を「中間まとめ」として提言。この中で学校や教員が担ってきた業務の一部を地域や自治体などに担わせるべきだと打ち出していた。これを受け、文科省は教員が担う業務をモデル案として明確にし、各地の教育委員会が学校の運営などに関して定めた「学校管理規則」に反映させることを目指す。

 緊急対策は学校現場の意識改革を促す方策を多く盛り込んだ。学校現場へのタイムカードなどの導入や、校長ら管理職のマネジメント能力を高める研修の実施を要請。教員の業務改善に向けた取り組みが人事評価にも反映されるような仕組みも提案した。

 また保護者や地域など社会全体の理解を得るため、教員の働き方改革の趣旨を平易にまとめた資料を学校に配るといった普及活動にも力を入れるとした。

 緊急対策に盛り込んだ新組織は、学校の業務が無制限に増えないよう省内で調整機能を持たせる。来年10月に予定している省内の組織再編に合わせ、教職員の業務管理や給与、定数などを集約して担当する部署を設けるという。勤務時間の上限を示したガイドラインは文科省が検討を進める。【共同】

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