「家族性高脂血症」の専門外来を開設する佐賀大医学部附属病院=佐賀市鍋島

 血液中の悪玉コレステロール値が生まれつき高い「家族性高脂血症(FH)」の専門外来が2018年1月、佐賀大学医学部附属病院循環器内科に開設される。若くして狭心症や心筋梗塞を発症しやすくなる遺伝性の病気で、患者数は全国で推定25万人以上。ただ、診断を受けているのは1%未満とされ、早期発見と適切な治療を目指す。

 「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールは、肝臓の細胞に取り込まれて処理されることで血液中で一定量に保たれる。FHはこの仕組みがうまく働かない。原因になる遺伝子変異を一方の親からだけ受け継いだ「ヘテロ接合体」の患者は200~500人に1人の割合でいるとされる。

 ヘテロ接合体では、幼少期は悪玉コレステロール値が高いこと以外はほとんど症状がなく、見逃されやすい。一方で治療しないままだと、冠動脈疾患を発症するリスクが13倍近いという報告もある。

 FHの目安は、(1)LDLコレステロール値が180以上(2)手や足に黄色腫が出るか、アキレスけんが厚い(3)2親等以内にFHの人か若くして冠動脈疾患になった人がいる-など。循環器内科の野出孝一教授は「しっかりと治療すれば予防できる」と、疑わしい場合の受診を促す。

 外来は月曜と木曜の午前中に受け付ける。血液検査やアキレスけんのX線撮影などを実施する。食事指導で様子を見て、改善しなければ薬物療法に移行し、かかりつけ医とも連携してケアする。

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