介護離職について

 介護を経験した管理職の半数近くが、退職を検討したことが25日までに、人材会社アデコの調査で分かった。60%以上が公的な介護休暇・休業や社内制度を利用しづらいと感じていることも判明。「業務に支障が出る」などとして仕事との両立に悩む姿が浮かんだ。政府は介護離職ゼロを目指しているが、実現の見通しは立っておらず、働き続けるための環境整備が緊急に求められそうだ。

 企業の管理職は介護と仕事の両立を迫られる可能性が高い年代。調査は10月、親族を介護した経験がある部長職、課長職600人を対象にインターネットで実施した。

 介護離職について20%が「何度も考えた」、28%が「1、2回考えた」と回答。「考えたことは一度もない」は53%だった。離職を考えた人の理由で最も多かったのは「体力・精神的な負担や不安」で、考えたことがない人は「収入面での不安」が多かった。

 介護で会社を休んだことがある402人が利用した制度を複数回答で尋ねたところ、最多は有給休暇で88%。育児・介護休業法で定められている介護休暇は16%、介護休業はわずか3%だった。同社は「介護休暇中は無給の企業が多く、雇用保険から給付金が支給される介護休業も事前の手続きがハードルになっている」と分析している。

 社内制度では半日・時間単位休暇の利用が多かったが、「制度自体がない」との回答も目立った。

 「介護関連制度が利用しづらい」と答えた人は63%。理由は「自身の業務に支障が出る」「部下の業務に支障が出る」「介護を理由に休みを取る管理職がいない」などだった。【共同】

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