会談に臨む山口祥義知事(左)と秀島敏行佐賀市長=25日午後、佐賀市役所

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に関し、佐賀県の山口祥義知事は25日、佐賀市の秀島敏行市長らと会談した。空港建設時に県と漁協が締結した自衛隊との共用を否定する公害防止協定付属資料について意見交換し、協定書の見直しを計画の諾否判断より先行しないとする認識で一致した。県が受け入れると判断した場合には同時に協定を見直すことになる。計画に慎重な姿勢を見せている秀島市長と県有明海漁協の徳永重昭組合長は協定の尊重を改めて求めた。

 県は空港の運営を変更する場合、佐賀市、県有明海漁協、JAさがと事前協議する協定をそれぞれ結んでいる。漁協との協定には覚書付属資料に「県は佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを持っていない」との記載がある。11月県議会で、自民県議から受け入れ判断の前に記載内容を見直すべきとの指摘があり、この日は漁協、JAの両組合長とも意見を交わした。

 会談はいずれも非公開。終了後、山口知事は記者団に、受け入れの判断前に形式的な記載の見直しをしないことと、漁業者の思いを大切にすることは「一致した」と語った。「重く受け止めた。当時の思いに寄り添っていくことは大事だ」と述べ、従来通り防衛省との協議を続けるとした。

 取材に応じた秀島市長は付属資料の解釈について、当時の関係者の思いに触れ「約束事は重い。無視して変えていいのなら行政の約束は信用されない」と強調した。県と漁協の協議を見守る姿勢を示し、進め方に異論は述べなかった。

 協定の当事者である県有明海漁協の徳永組合長は、漁業者の間で反対が根強い現状のほか、空港建設や協定締結の経緯などを知事に伝えた。県JA会館では大島信之JAさが組合長とJA佐賀中央会の金原壽秀会長に協定に対する考え方を説明した。JA側は、県が諾否の判断をする前に、農協向けの説明会を開くよう要請した。

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