公害防止協定覚書付属資料を巡る知事と佐賀市長の発言

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に関し、空港建設時に県と漁協で取り交わした自衛隊との共用を否定する「公害防止協定覚書付属資料」の解釈について、佐賀県と地元佐賀市のトップが25日に会談する。山口祥義知事は防衛省の要請を受け「見直すのかどうかの検討せざるを得ない状況」、秀島敏行市長は「整理が必要」としている。立場は異なるものの両者の主張に大差はなく、会談は認識を確認し合う場になりそうだ。

 『県は佐賀空港を自衛隊と共用するような考えを持っていない』

 空港建設時、県は地元の川副町(現佐賀市)、農協、漁協と公害防止協定を結び、空港運営を変更する場合の事前協議を規定した。このうち漁協との協定にだけは覚書付属資料で、自衛隊との共用を否定する一文が記載されている。この取り扱いが焦点になっている。

 11月県議会で自民党県議は、計画を受け入れるかどうかの判断前に、この付属資料を見直すべきと提案した。6月県議会で受け入れを求める決議をして以降も事故が相次ぎ、県は防衛省からの安全性に関する説明を待っている状態。議論が進展しない中で「一歩でも知事が判断する環境を前に進めたい」(県議)との思惑があった。

 しかし、山口知事は「漁協に見直しを要請することは計画の受け入れを求めることと同じ」と答え、提案を退けた。県幹部は「現時点でも計画を受け入れなければ、何もする必要はない。配備要請がある以上は、それを無視して付属資料だけを見直す議論は成り立たない」と解説する。

 付属資料に関し県は「防衛省から要請を受けるまで(自衛隊との共用を否定する)この考えを維持してきた」と説明する。ただ国防という重要案件でもあり「責任ある自治体として、しっかりと議論・検討した上で回答する必要がある」として、漁協への意見聴取や国との交渉を進める。

 一方、協定の立会人である佐賀市の秀島市長は、当事者である県と漁協の間で付属資料の整理が必要との立場を取っている。県幹部は「漁協には今でも意見を聞いており、『整理する』とは、まさに受け入れるかどうかを判断すること」との見方で、「県の動きと佐賀市の主張に矛盾はない」との認識だ。

 山口知事は「漁業者を大事にしたい気持ちは(市長と)一致している」と強調し、「(県議会の質問のような)議論もあるので、真意を突き合わせた方がいい」として会談に臨む。

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