路面下の空洞をレーダー技術を利用して調査する車=佐賀市の中央大通り(佐賀県提供)

 道路陥没の原因となる地中の「見えない空洞」を発見するため、佐賀県はレーダー技術を利用する調査に乗り出している。試験段階ではデータ解析によって空洞を正確に把握でき、有効性を確認した。昨年11月に福岡市のJR博多駅前で大規模な道路陥没事故が発生するなど対策が求められる中、陥没被害の予防につなげる。

 空洞は路面下に整備された地下埋設管の老朽化による破損などが原因で生じ、都市部に多く、道路陥没を引き起こす恐れがある。これまで被害発生後に復旧工事をするのが中心だったが、災害時の緊急輸送道路での事前対策につなげようと昨年度末から試験調査を始めた。

 佐賀市中心部の交通量や埋設管が多い国道207号と国道264号、中央大通りの3路線の総延長8・6キロの区間を選定した。1次調査では地中レーダーを搭載した路面下空洞探査車が道路を通行し、取得したデータから陥没の可能性のある8カ所を抽出した。2次調査は現地を試掘して小型カメラで確認し、厚さ15センチ程度の空洞が5カ所発見された。

 空洞は今秋からセメントと水を混ぜたモルタルを流し込んで埋めている。県は空洞発見の精度が高かったことから調査の本格実施を決め、各土木事務所で県内各地の調査対象路線を選定している。県土整備部の山崎日出男部長は「空洞が発見された場合は早急に対応し、道路陥没を未然に防いで安全安心につなげたい」と話す。

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