総務省の人口動態調査(今年1月1日時点)によると、佐賀県は外国人の人口増加率が13.21%と全国1位だった。外国人数は5143人で、前年より600人増えた。

 増加率が日本一だったことについて、県は「技能実習生の増加が顕著な上、2年前に日本語学校が2校開校し、留学生も増えたことが要因ではないか」と推察されている。県内人口は減少傾向にあるが、これからさらに活性化するためには、東南アジア地域の方々の増加と活躍が期待されるだろう。

 医療関係者にとって大切なことは、外国人の病気への対応。病院にどのように受診したらよいのか、どのように病気の説明をすれば理解できるのか。医療通訳ボランティアの役割、およびその連携が大切になる。

 佐賀大学保健管理センターにおいても、どのように受診すればよいのかといった外国人からの相談は多い。病院の窓口での手続き、紹介状、医師や看護師との面談など、外国語の会話能力がますます必要となりつつある。

 佐賀県内では、県国際交流協会などが中心となって医療通訳者ボランティアの育成に向けて懸命に努力されているが、大きな病院ではまだまだ医療通訳者の数が十分ではない。外国人の受診対応に困っている病院の話もよく耳にする。

 国際化を目指している日本としては、病院のみならず、公共機関のサービスにおいて、外国語でコミュニケーションが十分できる若い人たちを増やしていく必要性がますます増してくる。

 私がニュージーランドで研究者として働いていたとき、国際化の基準について尋ねたことがあるが、「小学校のクラスの約20%が外国人になった状態」と、ある教師が答えてくれた。これから佐賀県でどれくらいまで外国人が増加していくのか予想はつかないが、今のうちから特に医師、看護師、作業療法士や精神保健福祉士などのコメディカルスタッフの外国語能力を高めていくことが欠かせないだろう。(佐賀大学保健管理センター長・産業医 佐藤武)

このエントリーをはてなブックマークに追加