特定重大事故等対処施設の設置に関し事前了解願を副島良彦副知事(手前)に手渡す九電の山元春義取締役=佐賀県庁

 九州電力は20日、来春の再稼働を見込んでいる玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)へのテロ対策施設の設置許可を原子力規制委員会に申請した。安全協定に基づき立地自治体の佐賀県と玄海町に事前了解願を提出した。航空機衝突などのテロ攻撃を受けて原子炉施設が壊された場合でも、炉心の冷却を維持し放射性物質の大量放出を防ぐため、フィルター付きベントなどの機能を備える。

 特定重大事故等対処施設(特重施設)と呼ばれる施設で、原発本体の工事認可後、5年以内に設置する必要がある。3号機は2022年8月、4号機は同9月が期限となる。

 特重施設は原子炉建屋との同時被災を避けるため100メートル以上離すことなどが定められている。中央制御室の代替となる緊急時制御室や、専用発電機を備える。事業費は約2400億円。

 県庁を訪れた九電の山元春義取締役は「安全対策のバックアップ施設として建てる」と説明した。副島良彦副知事は「県が十分に納得できるような説明を」と要望。会談後、事前了解の時期は「規制委の審査結果が出た後になる」と述べ、必要があれば専門家への聞き取りも検討するとした。

 玄海町役場には玄海原発の今村博信所長が訪れた。岸本英雄町長は町と議会に改めて説明するよう求めた。取材に対し「安全対策をするということで、ノーという話ではない」と答え、年明けに特別委員会を開いて議会の考えを聞いた上で回答する方針を示した。

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