市議会決議に「遺憾」と不快感を示した県有明海漁協南川副支所の田中運営委員長=佐賀市役所

シュプレヒコールでオスプレイ配備容認決議への反対を訴える参加者=佐賀市議会棟前

 佐賀空港へのオスプレイ配備計画を「容認」する決議案を審議した19日の佐賀市議会は、1人の賛成討論に対し8人が反対討論に立ったものの、過半数を占める自民系会派などの賛成多数で可決された。傍聴席からは、まばらな拍手の中で「市民の声を聞け」「無効だ」などの怒号が飛んだ。計画への反対を表明している県有明海漁協南川副支所の田中浩人運営委員長は「決議は遺憾」と不快感をあらわにした。

 開会前の午前9時から、決議に反対する県平和運動センターのメンバーたち約60人が議会棟前で決議案撤回を求めてシュプレヒコールを上げた。65席の傍聴席は賛否双方で埋まり、拍手やヤジが飛んだ。議長が「静粛に」と注意する場面が数回あり、緊張感が漂う中、漁協6支所の幹部ら11人も採決を見守った。

 反対討論では、県議会で同趣旨の決議に賛成した公明(4人)をはじめ、民進(3人)、社民系(3人)、共産(1人)の代表者と無所属4人の計8議員が登壇した。公明の村岡卓議員は、米軍機や自衛隊ヘリの事故・トラブルが相次ぎ、国からの安全性の報告がまだないことを指摘し、決議案に対し「拙速と言わざるを得ない」と断じた。

 決議案を巡って自民系会派を離脱した川崎直幸議員は「(漁協の)南川副支所に確認した。土地は売らない、交渉にも乗らない。当事者中の当事者である漁協の皆さんが反対している。それでも採決を強行するのか」と批判した。他の議員も公害防止協定や機体の安全性、漁業への影響、市民の賛否が割れていることなどを挙げて反対を訴えた。

 ただ一人、賛成討論に立った政研会(2人)の千綿正明議員は「地方自治体が国防に協力するのは当然」と主張。自衛隊配備により「最高800世帯の人口増につながる」として市税の増収や地域経済の活性化といった効果を強調した。

 閉会後、報道陣の取材に応じた田中運営委員長は「どうしてこの時期なのか。計画を『説明された』というが、あまり記憶はない。川崎議員が言ったとおり。ずっと反対している」と表情をこわばらせた。

 ノリ漁期真っ最中の県有明海漁協。徳永重昭組合長は取材に「こちらから進んでとやかく言う必要はない」と言葉少なだった。

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