会見で広島高裁決定に関して所感を述べる九州電力の瓜生道明社長=東京・大手町の電気事業連合会

 九州電力の瓜生道明社長は15日、東京・大手町で開かれた電気事業連合会の会見で、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを命じた広島高裁の決定に関し、「非常に残念だ」と述べた。1月に原子力規制委員会の審査に合格した玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)を巡っても運転差し止め訴訟が審理中で、「科学的な説明をしていく必要がある」との認識を示した。

 広島高裁は決定で、約9万年前の熊本県阿蘇カルデラの巨大噴火を想定すると火砕流が伊方原発に到達しないと判断するのは困難だとした。これに照らせば、玄海原発や既に稼働中の川内原発(鹿児島県)も立地不適となる。

 瓜生社長は、規制委の審査でも主張した「原発の運転期間中に破局的な噴火が発生する確率は非常に低いと思っている」との見解を繰り返した。阿蘇など火山6カ所をモニタリングし、地殻変動などを観測して年1回、規制委に報告していると説明した。「裁判では地下のマグマだまりの大きさや深さを科学的に説明していく必要がある」と強調した。

 巨大噴火の兆候を捉えた場合、使用済み核燃料を搬出できるのかを問われ、瓜生社長は「搬出の検討は進めている。兆候から噴火までの時間は今日、明日という短さではないので十分対応できる」と答えた。

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