人のコミュニケーションに革命を起こした電話。きょうは「電話創業の日」である。明治23(1890)年のこの日、東京と横浜の間で、日本初の電話事業が始まった◆発明したのは米国人のアレクサンダー・グラハム・ベルで、1876年のこと。ベルが音やコミュニケーションに興味を持ったのは、彼の母親と妻がともに聴覚障害者だったからといわれる。電話発明の根底には不自由な人とどうにかして話したい、聞こえるとはどういうことなのかという切実な思いがあった◆さて、佐賀県内での電話利用の開始は明治40年から。中でも有田町は早かった。明治44年の加入者は17人と、『おんなの有田皿山さんぽ史』にある。1番は香蘭社で、町役場の13番より先だ。昭和28年の普及率では、全国平均や佐賀市よりも有田町が抜きんでる。陶都の活発な商業活動と、情報への高い感度がうかがえる◆その電話も固定から携帯へ。いまやスマホ全盛時代である。ここにきて、楽天の参入という新たな波がきた。認可されれば新規は13年ぶり。高いと感じられがちの利用料金に、風穴をあけると期待したい◆ちなみに、電話をかける時の「もしもし」は、明治のころの武家あがりの人が「申し申し」と言ったことからという。いくら電話が進化しても、これだけはこの先も変わらないことだろう。(章)

このエントリーをはてなブックマークに追加