佐賀県教育委員会が県内小中学校の人権・同和教育担当の教職員を対象に、同性愛や両性愛など「LGBT」に関する初のアンケート調査を12月から始めた。児童生徒や保護者からの相談の有無を尋ね、希望する服装や髪形を認めるなど文部科学省が示した配慮をしているかどうかを調べる。来年3月をめどに回答をまとめて課題を把握し、望ましい対応の在り方を探る。 

 県学校教育課が例年実施している「学校における人権・同和教育推進状況に関する調査」に初めて設問を盛り込んだ。私立を含むすべての小中学校を対象にしている。

 具体的には相談の有無や、実施している配慮の手だてを尋ねる。自認する性別の制服や水着の着用を許可したり、多目的トイレの使用を認めたりするなど、文科省が例示した配慮が学校現場で実践されているかどうかを確認する。

 文科省は2013年4月から12月にかけて、全国の小中高校で、性同一性障害に関する対応の実態調査を初めて実施した。14年6月には、肉体的な性別に違和感を覚えて学校に相談している児童生徒が全国に少なくとも606人在籍していると発表した。この結果を受けて翌年4月、性同一性障害による悩みを抱えた児童生徒に対し、きめ細かな対応を求める通知を都道府県教委になどに出した。

 県は昨年から管理職や人権・同和教育担当者を対象に、性の多様性を学ぶ研修を実施するなど取り組みを強めている。学校教育課人権・同和教育室は「極端に相談の件数が少なければ、児童生徒が悩みを打ち明けられない環境にある可能性もある。調査で課題を浮き彫りにできれば」と話す。

 アンケートは2月末が回答期限で、年度内には結果を各校に通知し、対応を検討する。

【連載】ありのままに生きる~さがLGBTのいま(上)

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