海上デモに向けて準備を進める漁師たち=鹿島市の漁協七浦事業所

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、鹿島市など佐賀県西南部地区の漁業者が18日、諫早湾の潮受け堤防付近で海上デモを行う。12月から養殖ノリの色落ちが広がって漁業者の不安が募る中、堤防内の調整池から大量の淡水を海へ排水しないよう国や排水門を管理する長崎県に訴える。

 西南部地区では近年、養殖ノリの色落ち被害が続き、調整池内の淡水が原因の可能性があるとして県有明海漁協は小まめな排水を要請している。漁協などによると、12月1日から3日連続で堤防の北部排水門から約90万トンが排水され、その後に西南部地区の栄養塩濃度が下がり、7日以降ノリの色落ちが確認された。

 漁協鹿島市支所七浦事業所の青年部有志が、被害の深刻化を受けてノリの冷凍網の張り込みが始まる前に海上デモを決めた。漁業者からは「秋芽ノリ摘みが1回しかできなかったのは異例で、排水が影響していないとは思えない」「廃業の危機にさらされている。日本一のノリ作りに誇りを持っているのに、心が折れる」との声が上がる。

 排水問題を巡っては、11月に有明海を視察した斎藤健農相に対して漁協側が小まめな排水を求めた。山口祥義知事は現在開会中の県議会で、堤防に設置している排水ポンプの増設と排水のルール作りを国や長崎県に求める方針を示している。

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