事業主でドライバーも務める坂口博樹さん。300品目以上を載せて自宅まで届ける

 日常の買い物が困難な住民を支援する移動スーパー「とくし丸」が14日、神埼郡吉野ヶ里町を中心に3市町で営業を始めた。県内では初めての運行で、アスタラビスタ吉野ヶ里店から生鮮品や飲料、総菜、日用品など約400品目を仕入れ、専用の軽トラックで自宅まで配達。地域のニーズに応えながら、過疎地の高齢者ら“買い物弱者”対策に一役買う。

吉野ヶ里町など3市町巡回

 移動スーパーは、同名の企業とくし丸(徳島市)が2012年に始めた。佐賀、福岡県で15店舗を展開するアスタラビスタ(福岡県大木町)は15年に同社と業務提携を締結。これまで福岡県の八女インター店、黒木店を拠点に計3台を運行しており、今回新たに1台を導入した。

 吉野ヶ里店では10月から約2カ月間、周辺の山間部にある住宅を1軒1軒訪問し、買い物や食事の状況を調査。吉野ヶ里町の高齢化率は23%と県内で最も低いものの、「車を運転するのが体力的にきつい」「子どもたちが代わりに買ってきてくれるけど、自分で食べたいものを選ぶことができない」といった声が多く寄せられたという。

 同町を中心に隣接の神埼市、佐賀市の山間部までを回る三つのコースを設定。日曜を除く週6日、各コースを2日ずつ巡回する。商品の価格は店頭価格プラス10円が基本。対面販売することで、地域の「見守り役」としての効果も期待される。

 事業主でドライバーも務める坂口博樹さん(40)=嬉野市=は介護士として7年間、施設などで働いた経験を持つ。「お店にある新鮮な商品を届け、自分で選ぶ楽しみを感じてほしい。高齢者も多いので、気配りをしながら日々の体調の変化にも気づいていければ」と意気込んでいる。

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