モニターを確認しながらICT搭載重機を動かす政工務店の社員=多久市

■省力化進み、安全性にも寄与

 

 建設現場の生産性向上や工期短縮を目指し、小城市の政工務店(寺尾誠社長)は情報通信技術(ICT)を搭載した重機を積極的に導入している。保有台数はパワーショベルやブルドーザーなど19台。県内で最も多く、これまで50カ所以上の工事現場で使用した。作業が一部自動になることで省力化が進み、安全性の向上にもつながっている。

 

 同社が受注した多久市の道路工事現場では、ICT搭載重機2台が稼働中だ。運転席のモニターに映る立体図は測量図を3次元化したもので、予定地から掘る位置がずれると画面に警告が出る。通常の重機より正確な施工が可能で、寺尾社長は「現場確認のために作業員を配置する必要性もなくなった」と話す。

 同社は5年前からICT搭載重機の導入を進めてきた。一般の重機に比べて道路工事の工期は最大30%短縮でき、余剰人員を別の工事に回すことで生産性も高まったという。

 ICT搭載重機の価格は約3千万円。一般的な重機に比べ倍近くになるが、導入以降は現場での事故はないといい、信頼性向上にも役立っている。

 技術者の高齢化や人手不足対策の一環として、国土交通省発注の工事などではICT搭載重機の導入を条件にした入札も増えつつある。寺尾社長は「業界を問わず、生産性を高められる企業が生き残っていける時代。初期投資を回収できる事業モデルを早期に確立したい」と話す。

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