日本郵便が実証実験に使用する配送ロボット

 物流各社の先端技術導入の取り組み

 物流大手各社が先端技術の導入を急いでいる。配送ロボットや小型無人機ドローンの投入のほか、ビッグデータの活用で需要予測の精度向上などに取り組むなど熱い視線を送る。インターネット通販の普及による物流量の増加や、人手不足の深刻化を受け、生産性の改善につなげる狙いだ。

 日本郵便は21日に福島県内で台車型の配送ロボットの実験を実施する。ロボは重さ100キロまで積載可能で、目的地まで無人で配送できる。スポーツ施設内の模擬コースで荷物を載せて自動走行させる。実験を重ね、将来の実用化を目指す。

 日本通運は2018年度から倉庫内にドローンを本格投入する。ドローンが貨物のバーコードをカメラで読み取り、在庫を確認する。電波が届かない場所でも自律飛行する機体の共同開発を急ぐ。日立物流は今夏から無人で作業するフォークリフトを物流拠点に投入、順次広げる方針。

 ヤマトホールディングスはビッグデータを活用し、グループ内の業務効率化に乗り出す。来年度から、過去の実績のほか、天候や気温などの条件と組み合わせて目先の需要を高精度で予測する。

 今後は「グループ全体で情報共有する」(佐々木勉執行役員)といい、引っ越しを手掛ける事業会社の運送トラックに空きが見込まれる場合、宅配の事業会社に融通する仕組みなどを検討する。

 国土交通省によると16年度に配達された宅配便は前年度比7・3%増の40億1861万個と過去最高を更新。現場の負担を減らすため、各社は業務の効率化を進めている。

 調査会社の富士経済は、ロボティクスや人工知能(AI)など先端技術を活用する次世代物流システム市場が25年に17年(見込み)の2倍の8496億円に急拡大すると予測する。

このエントリーをはてなブックマークに追加