浅瀬で大破した米軍の輸送機MV22オスプレイ=2016年12月15日、沖縄県名護市沿岸部(小型無人機から)

 米軍輸送機オスプレイに関する全国知事アンケートでは、「なし崩し的に日本へ配備されていることに懸念がある」(静岡)など、沖縄県外での訓練拡大による不安の高まりを示す意見が目立った。米軍が関係する事故の際に日本側の捜査の壁となる日米地位協定は、約3分の1が改定の必要性に言及した。

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 アンケートの回答や防災訓練などの参加実績によると、2012年の米軍普天間飛行場配備後、オスプレイは少なくとも30都道県で飛来を確認。オレンジルートと呼ばれる低空飛行訓練経路が上空にある徳島県は「事故率が高く不安が払拭(ふっしょく)されていない」と答えた。

 8月に日米共同訓練で飛来した北海道は、知事としての不安の有無は答えず「道民に不安や懸念がある」として国に安全管理の徹底を要求。沖縄県は「今後も事故が繰り返し発生する不安がある」と訴えた。

 一方で「オスプレイだけが特に危ないわけではない」(和歌山)、「専門的知見を持つ国が安全性を確認している」(長崎)との意見もあった。

 日米地位協定の改定は、16人が「必要」「どちらかというと必要」と回答。山梨県は「事件・事故の抜本解決のために改定が必要だ」とし、鳥取県は「戦後70年が経過し、(米国と)新たなパートナーシップを考えるべき時期に来ている」と指摘した。【共同】

 

 ■名護市沿岸部での大破事故

 米軍普天間飛行場所属の輸送機オスプレイが2016年12月13日、夜間の空中給油訓練中に沖縄県名護市の浅瀬に不時着して大破、搭乗員2人が負傷した事故。米側事故報告書では操縦士がエンジン出力を上げすぎ、右のプロペラが空中給油機の給油ホースに接触した操縦ミスが原因。米側は機体を制御して意図的に不時着させたとしているが、沖縄県は大破の状況から「墜落」としている。同じ日に普天間飛行場で別のオスプレイが胴体着陸した。

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