「打率一割でもあたったらホームランを狙いたい」と商品開発への思いを語る宮本彰さん=有田工高

「最初に海に飛び込むペンギンでありたい」

 電子文具などのヒット商品を連発する文具メーカー、キングジムの宮本彰社長(63)を招いた「ものづくり講演会」が11日、有田工高(下野常男校長、578人)であった。宮本さんは「群れの中で最初に海に飛び込むペンギンでありたい」と、新市場開拓への思いを語った。

 祖父が創業した会社の3代目社長の宮本さんは専務時代の1988年に、ラベルライターのテプラを開発した。当時は主力商品のファイルバインダーの売り上げが好調だったが「会社が順調なときこそ、次の収益の柱を考えることが必要」と、反対を押し切って開発を進めたことを紹介。「新しい市場を切り開くことが未来につながる」と強調した。

 ヒット商品を生み出す秘訣(ひけつ)として、「10人中9人がいらないと言っても、残る1人が絶賛する商品をつくること」とし、「思い通り売れなくてもその理由を検討することで、失敗は財産になる」と、少数者の意見に耳を傾けることや、アイデアを出し続けることの大切さを訴えた。生徒からは仕事のやりがいや独創的な発想が生まれる瞬間などの質問が出された。

 講演会は、県内の工業系工高生らにものづくりの魅力を伝え、県内のものづくり企業への就職を促す県の「戦略的ものづくりプロモーション事業」の一環として開かれた。

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