伝統の窯業が今も息づく西松浦郡有田町。窯元の煙突が立ち並ぶ独特の景色が見られる=有田町岩谷川内

 日本の20世紀遺産

 有識者でつくる国際記念物遺跡会議(イコモス)の国内委員会は8日、後世に残したい「日本の20世紀遺産20選」として、400年以上続く焼き物産地、西松浦郡有田町の文化的景観や、日本で最初に開業した東海道新幹線、明治以降の建築で初めて国宝になった東京都の迎賓館赤坂離宮などを選んだ。

 番外として、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されている原爆ドームの関連施設、広島平和記念資料館と平和記念公園も選定した。

 近現代の文化遺産の価値に目を向けてもらうのが狙い。選定に携わった山名善之東京理科大教授は「保全の機運を高め、改修などの際も歴史遺産としての価値を損なわないよう配慮してほしい」と話している。

 有田の文化的景観は、江戸時代から昭和初期の焼き物店などが並ぶ内山地区の伝統的建造物群保存地区や、古くからの窯元が残る黒牟田・応法地区、古窯群と佐賀県立九州陶磁文化館といった文化施設群で構成する。一帯は17世紀初頭の磁器原料の発見から窯業の町として栄えた。周辺には産業を支えた近代窯業関連施設があり、一体となって町の景観を形成する。「20世紀に発展した伝統産業景観の代表」として選ばれた。

 世界的建築家・丹下健三氏が1964年の東京五輪に合わせて設計した国立代々木屋内総合競技場や、富山県の立山砂防施設群など、世界文化遺産を目指す動きがある建造物も含まれる。

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