船をゆっくり走らせながら網を引き揚げる「がね網漁」

 11月12日の朝、日の出前に電車に乗り込んだ。東の空はあかね色に染まっている。JR肥前大浦駅で下車、お世話になる宣栄丸の平方宣清さん(65)が迎えに来てくれていた。

 太良町の旅館前の船着き場から朝日に向かって出航。途中から北へ舵を切り太良町糸岐の前で船を停めて浮標を引き揚げ、船をゆっくり走らせながら網をローラで引き揚げた。

 最初の網にはあまり掛かっていなかったが、次の網は次々に掛かってきて「恵比寿さんの来とらすけんじゃろ」と声が弾む。

 時々「やわら」(脱皮して数日から10日余りのカニ)が掛かっていたが、平方さんは必ず放流するそうだ。以前200匹あまり掛かった時は半分以上がやわらだったが、全部放流した。値がしないから殻が固くなってから捕獲した方がいいそうだ。(写真家・中尾勘悟=鹿島市)

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