県地域婦人連絡協議会の会員らの前で、北方領土について語る元島民の児玉泰子さん(奥)=佐賀市の県婦人会館

 北方領土への理解を深めようと、元島民の児玉泰子さん(73)=東京=が6日、佐賀市の佐賀県婦人会館で講演し、当時の島民の生活や返還への思いなどを語った。

 歯舞群島の志発島で生まれて約3年間暮らした児玉さんは、島ではコンブやノリ漁が盛んだったことなど当時の暮らしを紹介。児玉さんは11人家族で、引き揚げてからは家族全員で暮らしたことがないという。「家族で写った写真を見るたびに、島に帰ったらこういう暮らしをしたい」。北方領土返還”ふるさと”に対する強い思いを語った。

 講演会を主催した県地域婦人連絡協議会の三苫紀美子会長は、北方四島相互交流(ビザなし交流)を行っており、「ロシアの人たちにとってもふるさとになっているので領土返還は正直難しい。しかし、2世、3世の人たちが先祖の墓参りなど自由にできるよう、お互いにふるさとの共有ができれば」と話した。

 北方領土の返還運動に取り組む「千島歯舞諸島居住者連盟」によると、元島民は1945年には1万7291人いたが、昨年度は6166人にまで減っているという。

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