「クリスマスがやってきた。今年はどんなことをしたんだい」と歌い出すジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス」。この季節の定番である。子どもたちのコーラスと鈴の音がキラキラとしていて、ジョンののびやかな声が心地よい◆ところが、歌詞をよく聞くと「戦争は終わり」と繰り返している。ベトナム戦争のさなかで、厭戦(えんせん)気分が米国を覆っていた時代。「戦争は終わるよ 君が望めば」-。ベトナム戦争は遠い過去になったが、この歌詞が今年はひときわ重く感じられる◆国連の事務次長が北朝鮮から招かれ、外相らと面会している。いつまでも火遊びをやめようとしない独裁者に、国際社会のメッセージは届くだろうか。米政府高官の「時間は余り残されていない」という発言もあり、武力衝突を回避できるか、ぎりぎりの交渉が続く◆この時期、韓国に駐留する米軍兵士の家族たちは、母国へと帰っていく。クリスマス休暇を過ごすためである。在韓米国人が自然と減るタイミング、ここを見計らって攻撃に踏み切るのではないかと臆測を呼ぶ。年を越えれば、家族らを韓国に戻すかが焦点になる◆民族を超え、世代を超え、貧富を超えて「すべての争いをやめよう」と歌ったジョン・レノンは1980年のきょう、ニューヨークで撃たれた。平和への願いを込めた歌を残して。(史)

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