五穀豊穣を祈願し、火の粉が飛び交う中で激しい攻防を繰り広げる男衆=伊万里市二里町大里の神之原八幡

 炎の中で供物のにぎり飯を奪い合う伝統行事「取り追う祭り」が5日夜、伊万里市二里町大里の神原八幡宮であった。大勢の見物人が訪れ、地元の若者たちは襲いかかる火の粉に恐れを見せることなく、勇壮に合戦を演じた。

 神事の後、水をかぶった若者たちが、境内の演芸場でにぎり飯が入った竹かごの争奪戦を展開。周囲を大人たちが囲み、燃え盛るたいまつを激しく打ち付けた。若者たちは真っ赤な火の粉を浴びてもひるむことなく、気勢を上げて立ち向かっていた。

 合戦後、にぎり飯は見物人に配られ、それを食べると無病息災で過ごせるとされる。

 祭りは南北朝時代、足利氏に敗れてこの地に逃れた肥後の豪族が再興を期して火中訓練したのが始まりとされる。今年は祭りの最中に雪が降り出し、地元の人は「火も雪もかぶって、よか祭りになった」と喜んでいた。

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