衆院農水委員会で諫早湾干拓の開門問題について質問する大串博志議員=11月30日、国会

 希望の党の大串博志衆院議員(佐賀2区)は11月30日、衆院農水委員会で、国営諫早湾干拓事業の開門調査はしないとした政府方針を見直すよう、斎藤健農相に求めた。「基金は解決策にならず、佐賀県側としては受け入れられない」と迫ったが、農相は改めて開門しない方針を強調した。

 斎藤農相が国会で諫早湾干拓問題を答弁したのは初めて。政府は4月、「現実に開門するのは困難な状況にある」として開門差し止めを命じた長崎地裁判決の控訴を見送り、開門せずに100億円の漁業振興基金で和解を目指す決断をした。

 大串氏は「裁判の成り行きを見るという受動的な態度で開門に向けた十分な努力をせず、『開門は現実的ではない』という判断に持っていくのは受け入れられない」と批判。基金案と別に、国は有明海特措法に基づき再生に取り組む義務があるとし、開門を前提に「長崎県側が納得するような農業や防災に関し基金をつくるべきだ」と訴えた。

 漁業者側原告弁護団と会うよう求めると、斎藤農相は「裁判の状況を見ながら慎重に検討する」と述べるにとどめた。大串氏は「弁護団と会うのはこれまでの農相も政治判断でやられた。きちんと話し合いをしないと解決しない。不作為の弊を問われる」と指摘した。

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