小城市の前商工観光課長の男性(55)=退職=による不適切な会計処理問題で、前課長が架空事業で予算を計上、業者に偽の請求書を作成させ、市などでつくる実行委員会の観光イベントの赤字を補てんしていたことが1日分かった。市議会一般質問で市が説明した。江里口秀次市長は「前課長が15年間も同じ部署にいたことで(不正が発覚しにくい)課内完結型が構築されてしまった」と釈明し改めて謝罪、不正防止へ対策委員会を設ける考えを示した。

 市などによると、前課長は昨年11月の観光イベント「清水竹灯(あか)り」実行委員会の責任者。天候不順で入場料が想定より集まらず、警備代やライトアップの設営費など91万円の支払いが滞った。

 このため今年2月ごろ、小城公園のナイター設備改修工事など市商工観光課発注の架空事業2件を起案。3月末に偽の事業報告書を作成し、業者に架空の請求書を発行させた。50万円以下の課長決裁を悪用し、5月10日に49万円、同22日に30万円を業者の口座に振り込んだ。7月には観光イベントの警備代をホタルの警備委託料に11万円水増し請求して処理した。

 架空請求に関し前課長の上司だった横田正裕産業部長は「報告もなく、全く知らなかった」と答弁した。

 質問した元市総務部長の永渕和正議員は「公務員としてあってはならない会計処理。開いた口がふさがらない」と批判した。江里口市長は「職員の不正を防止する対策委員会を早急に設置し、通報、相談しやすい職場環境を整備しなければならない」と答えた。

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