賞状とメダルをもらい受賞を喜ぶ山口さん=佐賀市

 佐賀西高3年の山口颯仁(はやと)さん(17)=佐賀市=が、第18回日本数学コンクール論文賞(名古屋大主催)で2番目の銀賞に輝いた。6年間研究してきた「最短経路」を求める論文で、せっけん膜や生物などを用いて証明した。6年間の集大成として挑戦した山口さんは「小学1年生からいろいろな賞をとっていたので受賞できてよかった」と喜びを語った。

 高校生を対象とした論文賞は、全国から16編が寄せられた。山口さんは小6の時、複数点を結ぶ線分の中で最短経路を求める研究の存在を知り、中学から6年間、研究を重ねてきた。今回の研究では、表面張力ができるだけ小さい形をとろうとするせっけん膜の科学的性質から最短経路を導くことをベースに、数学の「シュタイナー問題」について考察。アメーバ状の単細胞生物「モジホコリ」が最短経路を示す脈を張るとされる先行研究についても検証を加え、定説を覆す結論に至った。

 審査員は論文について「通説に対して反論を与えるなどさまざまな実験を工夫し、数学だけにとどまらないスケールの大きい研究を展開したことは大変素晴らしい」と高く評価した。

 夏休みに取り組んだモジホコリの実験では、途中で死んでしまうこともあり苦労したという。頭の中で仮説を立てて実験するため、実験中に生じる多くの矛盾に対し、「予想は立っているけど、どう証明するかが複雑だった」と振り返った。常に考え続け答えが出た瞬間は「とんでもなく美しく感動する」と目を輝かせた。

 将来の夢は医師という山口さん。「論文で身につけたまとめる力を生かし、今後は新しい研究ができたら」と探究心は尽きない。

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