「認知症予防の重要性と今後の展望」と題し講演する鳥取大学医学部の浦上克哉教授=佐賀市のマリターレ創世

 認知症の高齢者が全国的に増加している中、「認知症予防」をテーマにしたシンポジウムが11月26日、佐賀市のマリターレ創世であった。講演した鳥取大学医学部の浦上克哉教授は「正常」と「認知症」の移行状態にある認知症予備群に注目し、適切な対策を打てば「半数は認知症にならないようにできる」と述べ、早期発見や予防の重要性を強調した。

 浦上教授は、もの忘れ検診で予備群と判明した人を放置していると、3~5年で認知症に移行するが、適切な対策を打てば「5割が認知症にならないようにできる」と解説。ゲーム性がある運動のほか、頭を使い指先を動かす知的活動、いろいろな人と話すコミュニケーションなど、予防教室の実践を紹介した。

 各自でできる予防対策としては、短歌や俳句を作るといった創造的な行為、「左手を使う」「足の指を使う」といった普段使わない神経細胞を使う、食事面では脳内ネットワークを改善する作用が期待されるトリゴネリンを含むコーヒーを摂取することを勧めた。

 出席した自治体関係者らには「認知症の偏見をなくす啓発も同時に進めながら、取り組みを」と促した。

 前年度から文部科学省の助成を受けて認知症予防推進プログラムに取り組んでいる西九州大が主催し、約130人が参加した。講演後は、産業界や地方自治体、大学の担当者が現状や課題を示し意見を交わした。

このエントリーをはてなブックマークに追加