昨年6月に閉店したマックスバリュ九州傘下の旬鮮市場久保田店。一部店舗は安売りスーパーに転換するなど、大手主導による再編も進んだ=佐賀市

 信用調査会社の帝国データバンク福岡支店がまとめた2016年度のスーパー実態調査によると、佐賀県内に本社を置くスーパー7社のうち、増収企業は1社にとどまり、5社が減収だった。消費者の節約志向の高まりを受けて価格競争が激しさを増しており、経営基盤の弱い中小規模店は苦境に立たされている。

 自社データベースの中から、九州・沖縄地区に本社を置くスーパーで、年間売上高10億円以上の160社を抽出して分析した。

 県内の減収企業は前年と同じ5社で、うち3社が2年連続の減収だった。増収企業(前年度比2社減)の1社は、2年連続で売り上げを伸ばした。横ばいは前年と同じ1社だった。

 生鮮品を扱うドラッグストアが増える一方で、大手総合スーパーが一部商品をディスカウントストアより安く販売するなど、業態を超えた価格競争が激化していることが背景にある。

 収益面では、直近3年間の純利益の推移が比較できる県内6社のうち、全社が黒字を確保した。このうち5社が2年連続で黒字となり、2社が増益、3社が減益だった。特売を増やしたことなどから利益率が低下し、人手不足に伴う人件費の上昇も影響したという。

 九州・沖縄全体では、約半数の78社が増収、60社が減収だった。売上高上位の顔ぶれは前年とほぼ変わらず、イオン九州(福岡市)が前年度に続いてトップだった。

 帝国データバンク福岡支店は「緩やかな景気の回復基調が続く一方で、買い物などに使える可処分所得は上がらず、消費者は生活防衛の意識を解いていない」と指摘。中小規模店は生鮮や総菜の充実で生き残りを目指すが、「体力勝負の様相がさらに強まり、淘汰が進む可能性もある」としている。

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