アサリの稚貝の採取などを取り締まる福岡県警大牟田署の密漁係=9月13日、福岡県の有明海

 有明海のアサリ漁獲量と摘発人数(福岡県分)

 福岡・大牟田署、佐賀、有明海

 福岡県の有明海で今年に入り、県の漁業調整規則に違反してアサリ稚貝を採取する漁業者らが相次いでいる。2009年から激減していた漁獲量が環境改善の取り組みで回復傾向にあり、県警は「絶滅しないよう、より厳しく監視したい」と摘発に力を入れている。

 県の漁業調整規則は、3センチ以下のアサリの採取を禁じるなど水産資源の保護に関して規定。県警によると、09~16年に有明海周辺で、規則違反疑いなどで摘発したのは最も多い年で4人だったが、今年は10月末時点でアサリ稚貝の所持疑いで10人を書類送検した。

 県水産振興課によると、有明海のアサリ漁獲量のピークは1983年の5万7789トン。それ以降、ナルトビエイによる食害や水質悪化により減少傾向となり、09年は前年の約8割減となる862トンに激減。14、15両年は100トンを切った。

 県や漁協はナルトビエイの駆除を続けたほか、環境改善に効果があるとして泥が堆積した海底に砂をかぶせる事業を実施。県によると、16年以降の漁獲量のデータはまとまっていないが、「16年からアサリが増え、漁獲量が増えているのは確か」(担当者)という。

 密漁が横行していた35年前に大牟田署生活安全課に発足した密漁係(5人態勢)は、保有する警備艇(5トン)で沿岸一帯の約172平方キロをパトロールし、情報提供を基にした張り込みも行っている。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加