認知症の当事者目線のまちづくりの重要性について語る大谷さん=神埼市の西九州大

 福祉のまちづくりについて考える社会福祉研究会が25日、神埼市の西九州大神埼キャンパスであった。学生や地域住民ら110人が参加。全国に先駆けて、地域で認知症の高齢者を支える大牟田市の取り組みから、当事者目線の重要性などを学んだ。

 「大牟田市における地域支え合いの仕組みづくり」と題し、社会福祉法人東翔会グループホーム「ふぁみりえ」ホーム長の大谷るみ子さんが講演した。

 大牟田市では、認知症コーディネーター養成研修を2年間で計406時間かけて行うことや、小中学生向けに、認知症当事者の実際の出来事を描いた絵本を基に学習する教室を行っていることなどを紹介した。数年後に行った追跡調査では、76%の子どもたちが「地域の高齢者へのあいさつ」「認知症のことを家族へ伝える」などの取り組みを行ったという。

 大谷さんは、認知症の当事者との関わりの中から得た体験を踏まえ、「『認知症だから仕方がない』という考え方ではなく、なぜ出歩くのかに注目すれば、その人の物語や生活習慣などが見えてくる」と説明した。地域のあり方について「単なる仕組みづくりではなく、当事者の視点を重視したまちづくりが重要」と語った。

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