器具を使って背筋力を測る金立水曜登山会のメンバー=今年9月、佐賀市の金立教育キャンプ場

■集団でゆっくりと、継続的に

 金立山(佐賀市、標高502メートル)に毎週1回登っている「金立水曜登山会」の高齢者は、一般的な高齢者と比べ、骨密度や筋力、運動能力が高い-。鹿屋体育大(鹿児島県)の山本正嘉教授が実施した体力調査の結果で、継続的な登山と健康の関連性が浮かび上がった。

 調査は9月、「金立水曜登山会」で、(1)60歳以上(2)月3回以上金立山に登る(3)金立山での登山経験が半年以上、という3条件を満たす会員を対象に実施した。男性31人(平均年齢71歳)、女性50人(同68歳)の計81人で、金立山以外の山も含め平均で年間約60回登山している。対象者の筋力や運動能力などを調べた。

 特に腹筋・背筋力が男女ともに高く、腹筋力は男性が51%、女性が2倍以上、同年齢の標準値より高かった。背筋力もそれぞれ34%、70%上回った。骨密度は男性が16%、女性が10%高かった。男女ともに、測定した13項目中10項目で標準値を上回った。山本教授は「荷物を背負って坂道を歩くので体幹の筋肉が鍛えられる」と分析する。

 会員150人(平均年齢69歳)への健康アンケート調査もまとめた。厚生労働省が発表した2015年の国民健康・栄養調査の一般高齢者(65~74歳)と比べ、月に3回以上金立山を登る人は、高血圧、糖尿病、脂質異常になっている割合が半分程度か、かなり低かった。

 金立水曜登山会は低い山を登るのに加え、週に1度100人規模で登る点に山本教授は注目する。集団で登るためペースがゆっくりになり、継続して登ることで体力や健康増進につながるとみている。同会の石橋清志理事長(73)は「高い数値の結果が出たので、会員の間に『登山を続けなきゃ』という意欲が高まっている」と話し、活動を続ける励みになったとしている。

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