政府は、自衛隊輸送機オスプレイの配備を目指している佐賀空港の整備費として概算要求に盛り込んでいた14億円に関し、2018年度当初予算への計上では大幅に削減する方向で調整していることが24日、分かった。予定地を保有する佐賀県有明海漁協内には反対の声が根強く、地元との交渉の見通しが立たない中で来年度中の着工は困難と判断したとみられる。

 関係者によると、概算要求の14億円は調査関連費として数千万円まで削減する方向で編成作業を進めている。

 防衛省は8月、敷地の造成工事費の一部として3年ぶりに概算要求した。当時は佐賀県議会が計画受け入れを県に迫る決議をし、それを受けて山口祥義知事も前向きな姿勢を示して交渉に動きが見られ、財務省への要求の根拠となっていた。その後、オスプレイの事故やトラブルが相次ぎ、事故率も上昇したことで県内では不安の声が高まり、県も安全性に関し防衛省に説明を求めている。

 防衛省は15年度、3年かけて執行する計画で106億円を計上、地元の理解が得られず16年度に一部繰り越したものの、未執行に終わった。17年度は改めて用地取得費や移転補償費、基本検討費など30億円を予算化したが、これも現在まで手付かずとなっている。

 小野寺五典防衛相は同日の閣議後会見で「佐世保市に新編する水陸機動団との一体性確保の観点から佐賀空港を配備先としてお願いすることに変更はない」と述べ、恒久的な配備先として地元の理解を得ていく姿勢を改めて強調した。

 一方、佐賀空港に配備予定の17機中、最初の5機が来年秋にも米国から輸送される。小野寺防衛相は「現時点から施設整備に着手しても、間に合わせるのが極めて困難になっているのは事実」との認識を示し、それまでの暫定的な配備先について「さまざまな選択肢を検討しているが、まだ決定していない」と答えた。

このエントリーをはてなブックマークに追加